料理・食材

じゃがいもの保存方法!冷蔵庫はOK?季節と料理で決める置き場所

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袋入りのじゃがいもを買ってきて、キッチンの隅に置いたまま。
気づいたら芽が出ていた、しわしわになっていた…そんなこと、ありませんか。

「じゃがいもは冷蔵庫に入れちゃダメ」と聞く一方で、夏の台所はかなり暑くなります。
このまま常温で置いていて大丈夫なのか、迷いますよね。

先に答えを言うと、じゃがいもの保存は暗く、涼しく、風通しのよい場所に紙袋や段ボールでが基本です。
冷蔵庫に入れる必要はありません。

ただ、涼しい場所がない時期は、野菜室も選択肢になります。
そのときは煮物や蒸し物に回すのがポイント。使い切れない分は、ゆでてつぶしてから冷凍できます。

自分の家なら、どこに置くのがいいのか。
決め手は「家の室温」と「何に使うか」の2つです。

というわけで今回は、季節と料理から置き場所を選ぶ方法と、日持ちを状態で見分けるコツをお届けします。

結論|じゃがいもは「暗く涼しく風通しよく」。冷蔵庫は使い道しだい

じゃがいもの置き場所は、冷暗所・野菜室・冷凍の3つ。
どれか1つが正解というより、家の室温と、何に使うかで選びます。

置き場所こんなとき向く料理・使い方
冷暗所(10℃くらいの涼しい場所。紙袋や段ボールに入れる)基本。涼しく暗い場所があるなら、季節を問わずどの料理にも
冷蔵庫の野菜室(新聞紙などで包む)暑くて、家に涼しい場所がないとき煮物・蒸し物。揚げる・炒めるなら、室温に1週間ほど置いてから
冷凍(ゆでてつぶしてから)使い切れないときつぶして使う料理

迷いやすいのは、まん中の野菜室。
入れること自体は問題ありませんが、冷やしたじゃがいもは、揚げ物や炒め物に使う前にひと手間かかります。その1点さえ押さえておけば、夏の野菜室も怖くありません。

何日もつかは、家の温度や買ったときの状態で変わります。
日数より、芽やしわなど目に見えるサインで判断するのがおすすめです。

基本は常温の冷暗所|光・暑さ・湿気を避ける

段ボール箱に入れたじゃがいもを床下収納の暗い場所に置いた様子

じゃがいもは、光と暑さを避け、風通しを確保すれば、常温で保存できます。
入れ物も、家にある紙袋や段ボールで十分です。

暗く、涼しく、風通しのよい場所に置く

置き場所の条件は、暗く、涼しく、風通しがよいこと。
20℃以上では芽が出たり腐ったりしやすいため、10℃くらいの涼しい場所が理想です。

光にも気をつけたいところ。
じゃがいもは長く光に当たると、天然毒素が増えます。できるだけ真っ暗な場所に置いてください。

家の中なら、たとえば北側の部屋や床下収納など。
ただし、季節によって室温が上がる場所や、湿気がこもる場所は避けます。コンロのそばや冷蔵庫の側面など、熱が出るものの近くも向きません。

芽が出やすいと感じたら、古さだけでなく、置き場所が暖かすぎるサインかもしれません。
もう少し涼しい場所へ移す合図にしてみてください。

光に当たって皮が緑色になるのも、同じく置き場所の問題です。
蛍光灯やLEDの光でも緑になることや、緑になったじゃがいもをどこまで切ればよいかは、「じゃがいものうっすら緑は食べられる?どこまで切るか早見表」で詳しく解説しています。

紙袋か段ボールに入れる(ポリ袋で密閉しない)

入れ物は、光を通さず、空気は通すものを選びます。
紙袋や段ボールなら、この2つを両方満たせます。新聞紙などで包んでおくのも、ひとつの方法です。

反対に、ポリ袋に入れて口を閉じたまま置くのはおすすめしません。
じゃがいもには通気性のよい環境が向いているので、空気がこもる入れ物とは相性がよくないからです。

買ってきた袋のままにせず、紙袋か段ボールに移しておくと安心。
フタつきで中を暗くできる野菜ストッカーがあれば、それを使ってもかまいません。

買うときに選び、必要な分だけ。洗わず傷をつけない

長持ちさせる工夫は、実は買うときから始まっています。
持ったときに重みがあり、傷やしなびがないものを選びましょう。芽が伸び始めたものや、皮が緑色のものは避けます。

家に持ち帰ってからは、次の3つを守ります。

  • 必要な分だけ、そのつど買う
  • 保存中に傷をつけない
  • 調理するまで水で洗わない

まとめ買いをするなら、涼しく暗い置き場所を先に決めておくと安心です。

りんごと一緒に置くと芽が出にくい

じゃがいもは、りんごと一緒に保存すると、エチレンガスの作用で芽が出にくくなります。
同じ冷暗所に置けるので、気軽に試せる方法です。

りんごの側をどう包むか、ほかの野菜や果物への影響はどうかは、「りんごの保存方法 冷蔵・包み方・野菜の置き方」でまとめています。

冷蔵庫(野菜室)に入れるなら、使い道を決めておく

無地の紙で包んだじゃがいもを野菜室に入れた様子

冷蔵庫は、じゃがいもに必須の場所ではありません。
ただ、入れてはいけないわけでもなく、冷やしたじゃがいもは煮物や蒸し物に回すと覚えておけば大丈夫です。

冷蔵庫に入れなくてよい理由

冷やさなくてよい理由の一つは、冷蔵庫に長く置くと、じゃがいもの中の糖が増えるからです。

糖が増えたじゃがいもを揚げる・炒める・焼くと、糖とアミノ酸の一部が反応して、アクリルアミドという物質ができやすくなります。
焦げやすくなるのも、糖が増えているためです。

農林水産省の実験では、常温で保存したじゃがいもを炒めたときのアクリルアミドの濃度は、冷蔵したものの半分以下でした。

揚げ物の色がすぐ濃くなる、焦げやすいと感じたことがあるなら、じゃがいもを冷蔵庫に入れていなかったか振り返ってみてください。
原因はほかにもありえますが、保存場所が一因になっているかもしれません。

暑い時期に野菜室へ入れるときは、煮物・蒸し物に

とはいえ夏場は、家じゅうどこも暑くて、涼しい場所が見つからないこともありますよね。
そんなときは、新聞紙などで包んで野菜室に入れる方法があります。

「冷蔵庫はダメ」と「夏は野菜室へ」。

正反対に聞こえるこの2つ、実は矛盾していません。
冷蔵が向かないのは、揚げ物や炒め物に使う場合の話。冷蔵したじゃがいもは、煮物や蒸し物に向いています。

肉じゃがやカレー、ふかしいもなどに回すと使いやすいですね。
暑い時期に野菜室へ入れるなら、何に使うかを先に決めておく。これが、夏のじゃがいもで迷わないコツです。

冷蔵したじゃがいもを揚げ物・炒め物に使うなら

野菜室に入れていたじゃがいもで、フライドポテトや炒め物を作りたい。
そんなときは、次の2つのひと手間を加えます。

  1. 室温に1週間ほど置く
    冷蔵で増えた糖が、室温に置くと減ります。置いている間も、光には当てないようにします
  2. 切ったら水にさらす
    加熱したときにアクリルアミドになる成分が、表面から水に流れ出ます

急ぐときは、無理に揚げ物にせず煮物や蒸し物へ。
冷やしたじゃがいもの持ち味を、いちばん生かせる使い方です。

じゃがいも以外にも、冷蔵庫と相性のよくない野菜や果物、調味料があります。
食材ごとの一覧は、「冷蔵庫に入れてはいけない食材【野菜・果物・調味料一覧】」でまとめています。

冷凍するなら、ゆでてつぶしてから

つぶしたじゃがいもを薄く平らにして金属トレーにのせた冷凍の様子

使い切れないじゃがいもは、ゆでてつぶしてから冷凍しましょう。
かたまりのまま加熱したじゃがいもは冷凍に向きませんが、つぶしたものなら冷凍できます。

つぶして、薄く平らにして凍らせる

手順は次のとおりです。

  1. じゃがいもをゆでる(電子レンジで加熱してもOK)
  2. つぶす
  3. しっかり冷ます
  4. 保存袋に入れて薄く平らにならし、空気をできるだけ抜いて口を閉じる
  5. 金属製のトレーにのせて冷凍庫へ

ポイントは、薄く平らにして、なるべく速く凍らせること。
金属製のトレーは熱を伝えやすいので、そのぶん早く凍ります。

家庭で冷凍した食品は、2〜3週間以内に使い切るのが目安とされています。
袋に日付を書いておけば、使い忘れも防げて安心です。

使い道は、スープやコロッケ、ポテトサラダなど、つぶして使う料理に。

切ったじゃがいも・新じゃが・家庭菜園のじゃがいも

切って残ったじゃがいも、皮の薄い新じゃが、畑でとれたじゃがいも。
この3つは、ふつうに買ったじゃがいもとは扱いが少し違います。

切ったじゃがいもは包んで冷蔵、早めに使う

使いかけのじゃがいもは、ラップで包むか、ジッパー付きの保存袋に入れて冷蔵庫へ。
そのうえで、できるだけ早く使い切りましょう。

包むのは、切り口をなるべく空気に触れさせないため。
ちなみに、じゃがいもをすりおろして数分置くと、表面がピンク色になります。空気に触れて、チロシンという成分が酸化し、メラニンに変わるためです。

新じゃがは長く置かず、早めに使う

「新じゃが」は品種の名前ではなく、掘りたてのまま出荷されるじゃがいものこと。
水分が多く、長く保存するのには向いていません。

皮が薄いので、光に当たると緑色になりやすいのも特徴です。
少しずつ買って、光に当てずに保存し、早めに食べきりましょう。

家庭菜園で収穫したじゃがいもは乾かしてから

家庭菜園で育てたじゃがいもは、収穫してからしまうまでの流れがあります。

  1. 地上の茎や葉が全体的に枯れて、黄色くなってから収穫する
  2. 未熟なじゃがいもは食べない
    小さい品種もあるため、大きさだけでは決められません。同じ品種のほかのいもと比べて明らかに小さいものは、食用から外します
  3. 日陰の風通しのよい場所で乾かす
  4. 表面が乾いてから土を落とし、暗く涼しく風通しのよい場所で保存する
  5. 早めに食べる

自家栽培のじゃがいもで実際に起きた食中毒の事例は、「じゃがいものうっすら緑は食べられる?どこまで切るか早見表」で紹介しています。

じゃがいもは何日もつ?日数より状態で判断する

じゃがいもが何日もつかは、室温や季節、買ったときの状態で変わります。
そのため、日数を目安にするより、目の前のじゃがいもの状態を見て判断するほうが確実です。

温度や湿度をきちんと管理した貯蔵でも、保存できる期間には限りがあります。
家庭ではそこまで細かく管理できないので、その期間よりも短くなるとされています。

状態のサインと、どうするかの目安は次のとおりです。

サインどうする
芽が出た・皮が緑色になった取り除き方と食べられるかは、緑・芽の判断基準で確かめる
しなびてきた・しわが寄った傷み始めのサイン。早めに使う
ぶよぶよに柔らかい・汁が出る・いやなにおいがする食べない
カビが生えた食べずに捨てる

芽や緑の部分をどこまで取り除けばよいかは、「じゃがいものうっすら緑は食べられる?どこまで切るか早見表」の早見表で確かめてください。

迷ったら、食べない

  • カビが生えたじゃがいもは、見えないところにも残っている可能性があるため、取り除いても食べない
  • 柔らかい・汁が出る・いやなにおいのどれかがあれば、処分する

しなびや柔らかさ、においの目安は、このブログとして安全側に置いている判断です。
判断に迷うときも、もったいなくても食べないほうが安心です。

まとめ|室温と使い道で置き場所を選ぶ

じゃがいもの置き場所は、家の室温と、何に使うかで決まります。

  • 涼しく暗い場所がある → 紙袋か段ボールに入れて、そこに置く
  • 暑くて置き場所がない → 新聞紙などで包んで野菜室へ。煮物や蒸し物に使う
  • 野菜室のじゃがいもを揚げたい → 室温に1週間ほど置いてから
  • 使い切れない → ゆでてつぶして冷凍する

芽が出た、しなびた、と気づいたときは、日数より、目の前のじゃがいもの状態を見てください。
キッチンの隅で芽を出させてしまう前に、置き場所をひとつ見直してみてくださいね。

大根やにんじんなど、ほかの野菜の保存期間は「野菜は冷蔵庫で何日持つ?保存期間の一覧表と入れてはいけない野菜」でまとめています。

参考情報

本記事は、農林水産省などの公的機関とJAグループが公開している資料をもとに執筆しています。より詳しく知りたい方は、下記の出典もあわせてご確認ください。

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